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尊び合い 念じ合い 信じ合うこころ
先日、今市幼稚園の「はなまつり」がありました。「はなまつり」は、お釈迦様のお誕生日のお祝いです。当日は、観音様の御開帳もありました。百万遍講会員の方は幼稚園児のお遊戯などをご覧になったと思います。
お釈迦様は、今から2500年程前にインドの北の小さな国であった釈迦族の王子としてルンビニーというところで生まれました。お名前は、ゴータマ・シッダールタといいます。生まれたとたんに7歩あるいて、右手を天(空)に、左手を地(地面)に向けて「天上天下唯我独尊」とおっしゃったそうです。この意味は、「自分はこの世界で一番えらい」ということではなくて、「私たちは、一人一人誰もが、大切な命をいただいて生まれてきた。この広い世界にただ一人の存在なのだから尊いのだ。自分が大切ではない人はいない。だから、他の人たちも同じく自分が大切なのだ。お互いを理解し合い、尊重していかなければならない。」ということだと思います。今月の言葉の「尊び合い」とはこのお釈迦様の言葉に通じるものがあると思います。
また、「念じ合う」とは、お互いに相手のことを心にとめて思うことです。それは、相手の幸せや無事を祈ることではないでしょうか。
「信じ合うこころ」とは、お互いに確かな信頼関係を保つことの大切さ、すばらしさを表している言葉でしょう。
誰とでも無条件に「尊び合い、念じ合い、信じ合う」関係であれば理想でありますが、残念ながら私たちは、普段の日常生活で、多かれ少なかれ周囲の人たちとの不和や軋轢を抱えて暮らしています。それは気持ちの良いものではありません。他人と良い関係を築くには、自己中心的な考えを改め、一人一人が違った人間であることを認め、お互いに良いところを見つけあい、互いに相手の立場を思いやって、不要な疑いの心を無くすよう努力するとよいのではないでしょうか。