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いいことが続かないのも無常 悪いことが続かないのも無常
12月8日は成道会です。これは、お釈迦様がお悟りを開いたことを祝う行事ですが、今市幼稚園の園児も先日この本堂に上がってにぎやかに行いました。
「成道」というのは、仏教という道が出来たと言う意味です。
私たちは身内に不幸が続いたり、病人が出たり、あるいは事業がうまくいかなかったりすると、どうしてそうなるのか、何か一定の原因があるのではないかと思い悩んだりすることがあります。日頃の行いが悪いのではないかと考えるのはまじめで良いほうですが、中には、何かの祟りではないかなどと考えて悩んだり、占い師に見てもらったりする人もいるようです。
しかし、悪いことが続いたのは、偶然そのような巡り合わせになっただけで、明日には良いことが起こるかもしれないのです。でも、その良いことも、いつまで続くかわかりません。それが「無常」または「諸行無常」ということです。
私たちは、とかく現在の境遇に一喜一憂して暮らしているようです。もうすこし心安らかに暮らせないものでしょうか。いいことも悪いことも共にご縁であり「ありがたい」と受けとめられれれば一番良いのですが、我々凡夫にはなかなか難しいことであります。
それでも、より良い人生を生きるためには、諦めることなく、お釈迦様の教えである「諸行無常」「諸法無我」「涅槃寂静」(この3つを「三宝印」という)を時々思い出して、考え方を軌道修正しつつ生活することは良いことだと思います。