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ここにもある すばらしさ
日本人は富士山と桜が大好きだそうですが、富士山が世界遺産に登録されるそうですね。
自然破壊が心配ですが、明るいニュースでした。
如来寺の桜は、化け桜と事務所前の大きな桜、幼稚園の駐車場の桜などは江戸彼岸桜という
種類で古木です。これらは、今年は花が少なくて満開の時も少しさびしい感じでした。
いつも4月は幼稚園の年度初めであったり、何かとせわしくてゆっくり花見もできないのですが、
今年は、如来寺のホームページを作っていまして、桜の写真が必要なので、気を付けて見ておりました。
それで、今年は花の付きが悪いのに気が付いたのです。そして、同時に、境内の桜の美しさ、立派さや
貴重さを再確認したのです。もっと多くの方々にみていただきたいと思いました。そんな具合ですから、
なかなか普段境内の樹木などにも目が届かないのですが、気をつけて境内の隅々を見れば、もっと色々な
発見や感動ががありそうです。
いい人と出会ったり、美しいものを見たり、きれいな音楽を聴いたり、おいしい物を食べたりすることは、
それは、まさに素晴らしい体験ですが、長い人生には、その反対の苦しい思いや、悲しい思いをしたり、
大変な苦労をすることもあると思います。ここにいる皆さんはも、そのような人生のマイナスと思えるような
経験をされたことがあることと思いますが、でもそれは、決してマイナスばかりではなかったはずです。
そのことによって、他人の思いがわかる、気付くということがあれば。人間として深まり、これはいいとは
言えませんが、得難いご縁であるとも言えるのではないでしょうか。
法然上人は、晩年75歳の時、お念仏の信者が増えるにつれ、それまでの古い宗派から攻撃を受け、
弟子(住蓮、安楽)が宮廷女官を出家させたことをきっかけに連座させられて四国にながされてしまうのですが
(建永の法難)、そのことを少しも苦にせず、むしろ「都だけではなく、地方にもお念仏を広げることができる」と
喜んだと言います。もう高齢ですし、今と違って四国は相当辺鄙な所で、生きて都に帰れないかも知れない
境遇になりながら、そのことを苦にするどころかプラスにされてしまったのです。
どんなことの中にも、よいことや、すばらしさは隠れている。なにごと深く考え、それに気付くことができれば、
より良い人生が開けるのではないでしょうか